白蛇とは
古来より幸運をもたらす霊として有名である。
そして この物語は 霊がみえる少年と
幸運をもたらす白蛇の霊のお話である

ある日 ○○病院で、元気な男の子が産まれました。
お母さん「まぁ、元気な子ね。」
オギャーオギャーと 泣く赤子を抱くお父さん
お父さん「おっ 元気に泣くなぁ!この子はお父さんに似て イケメンに育つよ」
窓のほうをチラチラみる父親に対し 赤子は
ゲラゲラと笑いだした。
お母さん「まぁ!」
すると 赤子も窓のほうをみつめる。
お母さん「お外に出たいのかしら? もう少し待ってねー お母さんも退院してから一緒にでるからねー」
お父さん「少し コンビニでなにか買ってくる」
そういってお父さんはタバコをポケットに入れ、すこし急ぎぎみに出ていった」
病室は静かに二人っきりになったのである。
お母さんは まだ疲れぎみで 寝込んでいる。
赤子は じっと窓のほうをみている。
すると 窓のほうから 赤いオーラがみえてきたのである。
霊界では 供養をあまり為されていないまま 亡くなられたかたや、未練を心に抱いたまま亡くなられた人
恨み、妬みの念を抱いているものは
霊体が赤く変色するのである。
赤い霊は攻撃を示しているのである。
危険である。
だが その窓の赤いオーラは 部屋に入ろうとしている。
移動しようとしたが 一瞬にして消えたのである。
一体なにがあったのだろうか・・・
赤子は安心して眠りについた
だが今度は白い長細い煙のようなものが入ってきた。
赤子はじっとその煙をみている。
白い煙「ほう…このワシがみえるとは たいした坊主だ。」
どうやらこの霊は 生まれたての赤子の元気な波動によって 引き寄せられたのである。
白い煙「お前の中 気持ちいい 当分いさせてもらうぞ。」
霊は 身体を原型に留めた そして その正体は
古来より幸運をもたらすといわれていた
白蛇の霊なのである。

数分後 汗をかきながら、お父さんが帰って来た
お父さん「ジュースがあまりいいの売ってなくてさ、隣町まで探しにいってきたよ全く ハハ…」
お母さん「おかえりなさい 遅かったね」
お父さん「いや だからさ ジュースがいいの売ってなかったから隣町まで買ってきたの!疲れたよー」
だがお父さんは肝心のジュースを持っていない。
さらにタバコの臭いが部屋を取り囲んだ。
お母さん「お父さん なにか隠してるでしょ?別に怒らないから言ってくださいな」
とお母さんは言う
お父さん「コンビニの前で全て飲んじゃったよ そこから帰って来て…ん?」
お父さんはまた一点に集中している
今度は 今回生まれた赤子のほうをじっとみている。
お父さん「そういえば今回 生まれたこの子 名前 どうするんだい?」
とお父さんが聞くと
お母さん「いろいろ候補があるけどまだ決めてない」
お父さん「なら、琥白ってのはどうだ?」
琥白と書いてコハクと読む
お父さん「琥白はお母さんに似て 白い身体をしている。それと、俺に似て イケメンになるだろう いや、なってもらう!」
お母さん「琥白…か いい名前じゃない。」
琥白は 心のなかで 白蛇と話している
白蛇「お前 ワシがみえるとはたいした霊感じゃな お前の父親もみえるようだしのぉ…」
理解していない琥白
白蛇「お前の元気な波動は ワシらにとっては特別じゃ! しばらくいさせてもらうとしよう。」
そうして白蛇の霊は煙のように 心のなかから消えていった。
それと同時に 琥白も眠りについた。
お母さん「お父さんに似て 無茶ばかりする子には育ってほしくないなぁ」
お父さん「フッその必要はない あのこは特別な血を引く子供だ。なんといっても この佐々木家に生まれてきた子だからなぁ ハッハッハッ」
赤子は寝てるにもかかわらず 妙なことを喋った
「母上…」