いた!


スカートをたくし上げ、膝まで川に浸かりながら幼子のようにはしゃいでいるアリシアを見つけ、脱力する。



「……ったく。心配させるなよ!」



心底ほっとして一歩踏み出そうとした時、分厚く垂れ込めた雲の切れ間から、幾筋もの光の線が漏れ、徐々に水面が光を弾き始める。


アリシアの腰まで流れるハニーブロンドが光を放ち、この世の物とも思えない輝きが彼女を包み込む。



アリシアは目を細めて手を翳し、教会の礼拝堂の天井画のような空を見上げている。



その神々しい美しさに、俺は息をするのも忘れてただ魅入られたかのように、一瞬、その場に立ちすくむ。


「ジョージ!」



突然向けられたアリシアの声に、はっと我に還る。