慌てて目線を地面に下ろす。




地面からずいぶんと高い場所にいるみたいだ。




あたしは運動神経の良さを使い、器用に木から降りる。




そして地面に足をそっとつけてみる。





何故か自然と今までいた木を見上げた。





ずいぶんと立派な桜の木なのだろうか。





風と共に桜の花びらが舞っている。




まるで、あたしを歓迎しているように。




「それより、あたしトラックに轢かれたんだよね。なんで病院じゃないの?」




今更だが、もちろん疑問は晴れることは無い。