一刀一矢魂を込めます!

「今度こそ逃がさねぇからな?」




あたしに近づく兄ちゃん。





あたしは後ずさりしていた。





そして木にぶつかる。





これなんだかあたしが来た時みたいじゃないか。





「ジン止めてやれ、お前鼻いいから匂いでわかってんだろーが」




低く響く心地よい声。




「うっせーなユウ。お前ん家に転がり込んだだっつーから確かめてやっただけだ。勘違いすんな」