一刀一矢魂を込めます!

低く、イラついているような声を出す人。




想像はつくが、当の本人は周りを見てもいない。




「こっちだこっち。上向けやバーカ」




声のする方へ顔を上げる。




そこには予想通りの人が窓の淵に座っていた。



「ユウ!おはよ!それより昨日、あたしは“お前”じゃなくて“まや”って呼んでっていったよね。あとバカじゃないし……」




上を向いていた無邪気な笑顔の少女は、語尾と共にしたにうつむいた。