布団の中をモゾモゾと動いてみる。




それでもあいつは気づかない。




腕をのばし、自分の手のひらに視線を向けた。





俺、こいつに会ってからおかしくなったのかもな……。





こいつと出会ったのは、必然なのか、偶然なのか。




少なくとも俺は必然だったと思う。




あそこで仕事を任されたのも。




妖に狙われるまやを助けたのも。




まやが妖に狙われたのも。




全てはまやに秘めていると思うと、口角が上がってしまう。




実に、面白い。