一刀一矢魂を込めます!

ノンちゃんは、何でもわかってる。



あたしの心の声も。



あたしの本当の思いも。



『そんな理由でしたら、ここでしか出来ない思い残しを無くしてから帰りなさい』



「の、ノンちゃん……」



『それに、出来ないと言うのでしたら、そこのバカ坊主の気持ちを変えられませんし。高林を倒す事など出来ません』



涙が風に当たり、肌が痛いと悲鳴を上げている。



「まや…」



ノンちゃんがどこかに飛んでいくと、その後にはユウが待ち構えていた。



「俺、狐の言う通りバカだからさ、言葉にしないとわかんねぇ。まやの気持ちをそのまま教えて欲しい」



真剣な目をして、バカだなー。



わかってるくせに……。



「あたしバカだし、うるさいし、何も出来ないし」



「うん」



「麻里子さんみたいに着物が似合う大和撫子でも無いし、ノンちゃんみたいに美しくないし」



「うん」