一刀一矢魂を込めます!

そっと唇を離したその人物は、ユウだった。



「な、何で…」



今まで醜くて我慢してきた物が、爆発する。



「何であたしにキスなんかするの!?」



涙がポロポロと溢れ出る。



出るな、と意識すればするほど涙は止まることなく溢れ出す。



「ユウは、麻里子さんっていう恋人がいるじゃないっ!!何で好きでもないあたしにキスなんかするの!?」



「確かに!麻里子は大切だ」



あたしに負けずと声を荒らげたユウ。



「麻里子は、俺の恋人なんか、想い人なんかじゃない!!あいつは只の幼なじみだっ」