一刀一矢魂を込めます!

ぎごちなく声がした方へ目を向ける。



そこには予想していた通り、ハアハアと肩で息するユウと、ミウちゃんを飛ばしているジンさんと、近くに黒猫の由美ちゃんが立っていた。



『わたくしも居ますわよ』



更に桜の木からも、透き通る声が。




木から飛んで下りてきた九尾の狐のノンちゃん。



「何、勝手に帰ろうとすんだよ!!」



ユウの必死な叫び声。



『相談くらい、して下さいまし。わたくしたちはそんな仲ではないでしょう?』



ノンちゃんの不安げな表情。



「心配したんだ」



由美ちゃんの、素っ気ないけど精一杯の思い。



「ミュウっ」



「バカを通り越して呆れる、だそうだ」



ジンさんを通して知って、ミウちゃんの毒舌。



更に声に出さなくても心で思うジンさんの酷さ。