一刀一矢魂を込めます!

はぁと、小さくとも大きな声でため息をついた高林。



「だーかーらー。俺らが戻れんのは自分の身が危険な時、つまり死にそうな時なの。わかります?」



手のひらに拳をコツンと当てて、わかった、と高林に言う。



(つまりオレサマの綺麗な矢で、お前らを刺せ、と……)



うん、と高林とあたしは以心伝心のように頷いた。



でも、あたしの場合は、今でもナルシストなマロさんで……という意味。



(まあいいぜ)



断りそうなマロが、承知したという現実が可笑しくて、高林は驚いていた。



そんなマロの承知を頂いてから、間もなくして千年桜に着いた。




今日も相変わらずに、風に乗りながら花びらは踊るように舞う。