一刀一矢魂を込めます!

あたしが事前に傷口を防ぐために縛っておいたハンカチを取り、治療していく。




あたしはただただ隣で見守るしかない。




途中で、彼女の喘ぎ声が響き、寝ていたユウが起きてきた。




「どうした?」



「けが人の治療中」




やがて治療が終わり、出血も少なくなった所で高林が彼女の額に濡れたタオルをおいた。




「もうそろそろで目覚める」



高林はそれだけ言って、台所に行って朝ごはんを作り始めた。




彼女の安心したような寝息を聞いて、あたしは体の力が抜けていった。




あたしちゃんと保健だけ真面目に聞いててよかった……。




ありがとー、吉村ティーチャー。