そう言って、ノンちゃんは走って帰った。




…やっぱり、ノンちゃんはなんでも見透かしてる。




あたしが嘘ついていることも。




あたしが残るか帰るか悩んでいることも。





空に登っている月は、もう半月を超えている。




満月まであと三日、四日。




あたしは、風に吹かれながら月とにらめっこして目を閉じた。