「ユ、ユウ?そんな怒った顔してたら顔に皺が増えちゃうよ?」




イタズラっ子のような顔をして笑った。




俺は仕返しにそっぽ向いてまやの声を無視した。



ーーチュッ




再び部屋にリップ音が響いた。




今度は自分の頬に暖かい何が触れた。




「えっと…、あの…、い、いつもありがとうっ!こんなバカで役にも立たないあたしでめんなさいっ!」




頬を赤らめ、うつむいたまやに俺は手をあてる。



「別に役に立ってないわけでもない。ただ、俺もお前には助けられたから…。こっちこそありがとうまや」




俺が言うと、にっと俺の好きな笑顔を見せてくれた。




自分の頬が赤くなるのがわかる。




それをバレたくなくて、そっとうつむいた。