「これはのちのち教えるから。てかわかるから」




そっぽ向いて言った高林。




なんだかいつしか見たテレビの子みたいで、可愛かった。




「じゃあ別の質問。人間界に戻るとしたらどうやって戻れるの?」




あたしは声のトーンを少し低めた。



「…お前がこっちに来たのは事故、つまり自分の命が危険になった時。しかし、お前が意識を失った時は命が危険でも戻りはしなかった」



道具を片付けた高林は、あたしの前に腰を下ろす。



「本来ならば、来た時と同じ方法で帰れるはずなんだ。でもお前は帰れなかった。だから来た時と、意識を失った時の違いを見つければわかるんだよ」




真剣な目があたしを捉えつける。