あいつのお陰で、俺は過去を思い返すことが少なくなった。



「俺は、生き生きとするその姿に惚れたました」



「惚れた!?」



頬を赤らめて、恥ずかしそうに掻く高林。



「はい、惚れました…。でも結局自分も親と同じ血が流れてますね。自分勝手で佐藤を巻き込んで、佐藤の大事な人達を亡くした」




俺は、はぁーとため息をついた。



「しょーもね」



そっと呟く。



しかし、その声は届いたのかさらに頬を赤らめた。