「ああ、俺も引っ越してきたけど、みんなが優しい」



ユウもお返しに微笑んでくれた。



「だけど…」



言葉を詰まらせ、黙り込むユウを見て、あたしはそっとユウの言葉を待つ。



「お前には危険だ」




「危険ってどういうこと?」




待ち焦がれていた言葉は、危険という言葉。




あたしは勢いを付けて言った。



「この町は妖が出る。つまり住人のほとんどが妖退治が出来るんだ。でもお前は?」




「何も出来ない……」




「つまり真っ先に妖が狙うのはお前だ。命がなくなるのも時間の問題だな」




自分で言っといてなんだが、当たり前すぎて何も言えない。




「だからお前には俺の弟子になってもらう」