なんだか、空模様まであたしと同じだ。






『まや』





背中から透き通る独特な声がする。






『久しぶりね、まや』





後ろを振り向くと、そこにはノンちゃんがいた。






「の、ノンちゃん…」






ノンちゃんは微笑んで近づいてくる。






あたしは目線を膝にやる。






すると、ふわり。






誰にも真似出来ない、濃くも、薄くもないノンちゃんが鼻に広がる。