一刀一矢魂を込めます!

『それでは、わたくしはこれで』






袖を再び揺らし、狐は消えた。





「ユウ、あの事件って…」





仁が心配そうに俺の顔を覗く。






「ああ、俺がガキだった頃やった事件だ」






心配する仁をそよに、憎らしい顔で返す。






「逃げた罰と俺らの大切な仲間を奪った悔しさ。全てをお前に復讐してやる」






ユウは指を人差し指と中指だけのばす。