一刀一矢魂を込めます!

『これはこれは、わたくしに裏切れとおっしゃいますの?残念ながらできませんわ』






予想が的中する答えだった。






しかし、狐は袖を揺らし口を開く。






『ただし、これだけなら言えますわよ』






透き通る声が俺らの期待を寄せ付ける。






『小娘は主様の大切な方です。わざわざ死なせるはずがございません。
そして主様はあの事件から逃げ延びた方ですわ。あなたなら分かりますよね?』






白い指を俺に向け、麗しい微笑みをもらった。