一刀一矢魂を込めます!

小さく吐き出された言葉は、誰にも拾われることもなく消えていった。





あたしは覚悟を決め、ユウのいるリビングにゆっくりと向かった。




「ん?どうしたまや?腹減ったのか?」





「違う。ユウ、話がある」




嫌な話だと覚悟を決めたユウは、テレビに向けてた視線をこっちにずらす。





「あたし、この家を出て行くことにした」





「なんでだよ。どっかに不満でもあったのか?」




ごめん、ユウ。




これからあなたを傷つけてしまう。





でも、失うよりこっちの方がマシなんだ。