一刀一矢魂を込めます!

ユウがあたしの腕を掴む。






「お前に聞いて欲しいんだ…」






珍しい、ユウの弱気な声。






そしてポツリポツリと話し始めた。






「俺、小さい頃に両親を亡くしたんだよ。妖たちに」





ユウの両親は、ユウと同じ妖退治屋。






それは死ぬか生きるかの運命を分ける仕事だってことぐらい覚悟していた。






だけど、ユウはその現実を受け入れたくなかった。






覚悟していたとはいえ、最愛の両親を亡くしたから。