黒く艶やかな長い髪、つぶらな瞳、ふっくらとした唇、白く透き通るような肌....物は言い様だ。




周りからは「日本人形」だなんて言われて、親からも「気味の悪い子」と疎まれる。





何故私がこんな仕打ちを受けなければならないのか。
カミサマは意地悪だ。



だけどもうそんなことはどうでもいい....おしまいにしよう。












学校の屋上の手すりを乗り越えて私はそんなことを考えていた。


空は雲ひとつ無い晴天で、死とは無縁なものに思えた。





フっと微笑み手すりから手を離した。










やっと....やっと終われる────────








そう思った時、既に私の体はフワッと持ち上がっていた。

「え....?」