出会った経緯を伝えると
「運命の再会じゃないですか」
「運命の再会って」
「いくつだろ。22、3くらいかな。うん、爽やかで素敵だと思いますよ」
「まあ確かに……」
盗み見ようとしたつもりなのに、彼とばっちり目が合ってしまった。
慌てて目を逸らすが、向こうはまた微笑んでくれた。若槻が変なことを言うから意識してしまう。
でも、そんなこと言われても、実際なにもならないと言うことはわかっている。
大体、爽やかな男性って身近にいたことなかったもんな。ないない。
「ああいう雰囲気の人、今まで付き合ったことないし」
恋愛が始まらない理由を自然と述べてしまう。あとは年下だし、こんな自分じゃダメだしとか次から次へと出てくる。親父と呼ばれるしとか。親父に恋は難しい。いや、できるわけがない。
「何言ってるんですか。タイプ分けで恋愛できるかなんてシュミレーションなんてしてたら一生素敵な恋愛できませんよ。過去の二の舞です」
なんかどこかで聞いたことのある感じがしていると、課長に似たようなことを言われたと思い出してつい笑ってしまった。
「おかしいこと言ってないですよ。真実ですからね、小千谷さん」
「ごめん、ごめん、課長にも似たようなこと言われてさ」
「課長に?」
「なんだっけな。あ、そうそう。同じような恋愛してるのは、自分が成長してないからだ。だから、周りも変わらないんだって。そんな感じで言われたんだ」
恋愛のスペシャリストかと突っ込んでしまったことを思い出し、また笑いが零れてくる。
若槻は私が一人で笑っていることについていけないのか、黙っていた。
続き、話さないと。
それにしても。同じようなことを言われるなら、実際、私はそういう存在なんだろうとゆっくり自覚していく。
前に比べたら充実しているし、どこかでこのままでいいような気さえしていたけど、自分自身、変えていかなければ現実は本当に変わらないんだろうな。
周りがこうして教えてくれることに自然と感謝が湧いた。



