Side-真唯子-
30分程、スナックあけみに滞在して顕と家路につくことにした。
外はまだ雪が降っていたけど、勢いは弱まっていた。
空気が冷たくて、耳や頬が痛いくらいの寒さなのだけど、少し歩かないかと持ちかけた。
いやいやな顔をされたけど、10分位で着くから、まあ行くかと歩き出す。手を繋いだ。
「顕のコートにお邪魔したい」と言うと、ポケットに招き入れてくれて温かくなる。
自然に頬が持ち上がり、なんだか幸せで
「私、こっちに住みたいな」
と告げていた。
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