「え?」
「いや、なんていうか……あいつがもう結婚とか恋愛とかしないだろうなってぼやいてた姿を思い出しちゃってさ。
今日、二人が一緒にいるところ見れて、本当に良かったよ。安心した。あいつを笑顔にさせてくれてありがとう」と深々と座ったまま頭を下げた。
いや、本当はね、明日来ようと思ってたんだけど、真唯子さんが今日来るって聞いたら、居ても立っても居られなくて今日来ちゃったくらいでさと照れ笑いする。少し心配でそわそわしていたとも謝った。
「いや、私が顕を笑顔にしてるなんて思ってないです。ただ私が一緒にいると笑ってるだけで」
いやいやと永史さんは笑って首を振る。
「初めてなんだよな」
「はい?」
「今まで、彼女のこととか聞いても、全然話してくれなかったのに、今日、向こうから真唯子さんのこと話してくれたから、なんか嬉しくてさ。真唯子さんのことだから話したくなったのかなと思ったんだ」
「………」
「だから、真唯子さんに見せたくなっちゃったんだ、アルバム」と柔らかく笑うので、胸の中にふんわりとした優しさが広がる。
「はい。私も顕に学ランの写真は見せないと言われていたので、こうして見れて良かったです。最高に可愛かったです」
「でしょ」と頷いて、「早く戻らないとばれるかもな」といたずらっこのように笑って見せた。



