甘いだけの恋なら自分でどうにかしている


そこで腕が緩んだので、身体を離した。
見上げると、目があう。小さな雪が彼の髪の毛にのっかって、思わず払おうと手を伸ばした。

「雪、ついてる」
「真唯子さん」
「ん?」

綾仁くんは静かに
「僕、真唯子さんのことが、好きです」
「え? あれ? 華さんは?」
何の冗談だろうと思ったのだけど、下ろした手を握られ
「失って初めてわかったっていうか……真唯子さんのこと好きなんです。ダメですか」
熱のこもった瞳で見つめられ、押し黙ってしまう。
「少しでいいので、考えてもらえませんか?」

足音が近づいて来たかと思うと、綾仁くんから引き離すように私の身体を抱き寄せた。

顕だった。