生徒会に入れば、部活を発足することは容易になると思ったのだ。というのも、条件を満たして、申請書を提出する先は、生徒会だ。その生徒会で吟味し、実現可能と判断されると、最終的に部活動を仕切っている「谷村(たにむら)」というおじいさん先生から正式に部として認められる。




ただ、それには「部員を5名以上そろえること」などの条件が付くことには変わりない。でも、システムには必ず抜け穴があるのだ。




私は考えた。「正式に部として認められなくても、名前が残ればいい」と。




そこで、浮かんだのが、「同じ文学系の部活、文芸部の管轄下に置く」という方法だった。




この方法なら、条件を満たさなくても部として残せる。校則にも「部で管轄を作ってはいけない」とは一言も書かれていない。




我ながら名案だと思った。