私は周りに興味ないから、名前を言われたってわからない。
それに、私たちは高校生になったばかり。
同じクラスの女子さえもまだ覚えてない。
てか、葉月もそいつのことよく知ってんのかよ。
どうせ、゛一目惚れ″とか言うんだろうなぁ…。
こういう話、正直めんどくさい。
「ふーん、まあ恋が実るよう応援しとくよ」
私は適当に言った。
「思ってないでしょ! ていうか…」
そこまで言って、葉月が口を止めた。
「何?」
私は葉月に問いかける。
でも、葉月に反応はない。
はぁ…
深いため息をつき、葉月の顔を見ていると、一瞬で葉月の頬がピンク色に染まった。
まるで、咲き乱れてる桜みたいに。
