「私も、人間は嫌い。邪魔者扱いしてるんだもん。でもだからって人間を苦しんでる姿を見たいとは思わないんだ。」



「だったら政府を…この政府を正しい道に導こうぜ。この四人で。そしてみんなを救おう」



ブラウニーの言葉に私はすこし胸をドキッとさせた



(みんなを救おう)



私は…人間を守りたいとは思わなかった




そんな最低な考えをしてたのが私だけだって分かったから。




ブラウニーも私と同じ考えなんだって思ってたけど実際は全然違うかった




ずっと人間を憎んでいたら永遠に私たちと人間たちの仲は良くなれない




嫌われる一方なわけで。




実際は私たち魔界の人も人間界の人々を苦しめてるってのも知ってる



だからこそ私たちが先に相手を許すことが大切なわけで。



「助けよ…四人で、みんなを!」




私はいつの間にか声を上げていた



本当の人間はどんなやつなのか。



魔界のルールをやぶらない程度にしたらいいんだ。




「行こう、人間界へ」


私は魔界と人間界を繋ぐ入口の前に立つ。


もし、みんなを救えなかったら…?
もし、みんなが死んじゃったら……?


そう思うと全身震えて前に進めない。


「大丈夫だよ。」


振り向くとココアが優しく笑ってくれた


そして私の手をぎゅっと握ってくれた


なんだか、さっきまでの不安が吹き飛んだ。


絶対救うよ



私たちは魔界と人間界を繋ぐ入口に入っていった