君を選んだから

思わぬタイミングで変なこと言っちゃったけど..........

だってそうでしょ?

約束が守れない男の子は信用できない。

特に、恋人と交わした約束には。


って、そんなことより、サラっと言ったようで、割と勇気が要ったんだけどな。

優しくて、一緒にいてホっとするのは貴方だよ、須賀くん。

少しくらいは伝わった?


わかんないだろうとは思ったけど、本当に何の反応もないから自信が無くなる。

いつになったら、気付いてもらえるのかな..........


窓に向かって溜め息を吐いた瞬間、グリーンピアの看板が見えて来た。

規模的には中型だけど、この建物にしては駐車場が広い。

しかも、平日なのに満車。

今日はチラシの初日か何か?


「向井くんって、この規模なのにGMS並みに売るんだ。元売り場は二階なんだけど、一階にもシーズン品のスペース作ったりして。」

「ふ〜ん。」

「競合がない訳じゃないんだけど、ここって車で来るお客さん多いから、じゃんじゃんバンドル組んだり、タイムセールかけたりして、重いものでも勢いで複数買いさせちゃうとか得意なんだよね。」

「へぇ、やり手なんだ。」

「お陰でこれからがキツいよ。今度のチーフに相当頑張ってもらわないと、俺も昨比が越えられない。」

「そっか。大変だね。」

「マジ、つれーよ。」