.......あ、違う。

そうじゃない。

でも、そんなことってあり得るのかな?


考え過ぎだと思いたいけど、もしかして..........


須賀くんと陽奈さんの間に何があったかなんて知らないし、ただの勘違いかもしれない。

だけど、二人の会話の内容からして、須賀くんに彼女ができれば、陽奈さんの気持ちが楽になるってことなんだよね。

と言うことは..........


好きになってはいけない人だから、叶うことがない。

手を出せるはずがないから、挑まない。

それでも存在はするから、いないのと同じと思い込もうとする。

そう考えると、信じられないくらいピッタリと二人の関係に当てはまる。


本当にそうだとしたら、陽奈さんは須賀くんの気持ちを知ってるんだよね?

だから、喜ばれて辛かったんだ。

彼女ができたことに対して。


だって、肩の荷が降りたってそういう意味でしょ?

「気にするな」も、「放っといて」も。

違う? 妄想し過ぎ?

でも、あんな須賀くん、見たことが無いし、わざわざニセ彼女を連れて来なくちゃいけない状況ってよっぽどでしょ?


私をニセ彼女に仕立てたのは、陽奈さんの気持ちを確かめるため?

それとも、陽奈さんを須賀くんの想いから解放してあげるため?

わからないけど、胸が苦しくて上手く笑えないよ。


こんなことってあるのかな。

いっそのこと、今日、見たこと全部、忘れてしまいたい。


せめて、勘違いだと思いたい..........