今の会話、違和感しかない。

須賀くんがさっき言ってたことといい、陽奈さんの意味深な言葉といい、普段の彼のイメージとはかけ離れているから不安になる。


過去に何かあったのかな?

で、それを陽奈さんは知ってるとか。

よくわかんない恋愛してるみたいな話も、陽奈さんの言葉に照らし合わせると、何となく繋がるような、繋がらないような.......?


もしかして、何か理由があって、誰かを好きになろうとしないのかな。

ずっと本命の彼女がいないっていうのは、つまりそういうことなんだよね?


あぁ、もうわかんない。難しい。

なんで、そんなややこしいことになってるのかな..........


「そうだよ。俺にはもうこいつがいるから大丈夫。陽奈さんは、いちいち俺のことなんか心配しなくていいから。」

「あっ、聞いてた?」

「そりゃ聞こえるだろうよ。そんなに嬉しそうにはしゃいでたら。」

「あら、そう?」


リビングのソファできなこと遊んでいた須賀くんが、突然、会話に割り入って来た。

話し方はソフトだけど、珍しくちょっとトゲのある感じの言い方だ。


「ゴマかさなくていいよ。これで肩の荷が降りたと思ってるんでしょ。」

「そんなこと.......。」

「とにかくもう俺のことはいいから。放っといて。」

「..........。」

「あおい、洗い終わったんなら行くぞ。」