君を選んだから

「自分は、どうなのよ。」

「俺?」

「うん。何か、みんな、須賀くんが彼女連れて来たって、えらい喜んでたみたいだから。」

「あぁ。」


だって、そうでしょ。

どう考えてもおかしいもん。

そのビジュアルと母性本能くすぐり体質で、家族が心配するほどフリーが長いとかあり得ない。


「正確にはいつから彼女いないの?」

「う〜ん。ちゃんとした彼女は、カフェのバイト始めた頃までかな。」

「ちゃんとした?」

「その後、大学時代は付き合ってるんだか付き合ってないんだかハッキリしないみたいな子は何人かいたけど、何かどの子も本気になれない気がしたからやめた。」

「そうなの!?」

「あれ? 言ってなかったっけ?」

「うん。」

「でも、そんなの聞いても何もなんねぇだろ。」


いやいや、多いに興味ありますって。

そんなの聞いたことないもん。

衝撃過ぎて、すでにかなりのダメージ受けてますから。


でも、ここで引き下がる訳には行かない。

当たって砕けろ!!

こんなチャンス、二度とないだろうから、一番聞きたいこと、きちんと聞いておかなくちゃ。


「で、今現在は、好きな人、いないの?」

「好きな人?」

「うん.......。」