陽奈さんって、本当に素敵な女性だ。

笑ってるだけで周りを明るくしちゃうし、こんな風に話していると元気になれる。

悔しいけど、勝てないな。

私だって好きになっちゃったくらいだもん。


だから、須賀くんの気持ちもわかる。

この人を諦められなかった理由も。

これじゃあ、会う度、好きになっちゃうよね。


「ねぇ、ねぇ、あおいちゃん、私たちの結婚式、来てね。」

「え? まだやってないんですか?」

「うん。大地さんの予定、めちゃくちゃだから、招待客のこと、考えるとなかなかできなくて。でも、せっかく、沖縄に住むでしょ? だったら、家族だけの小さい式でいいから、リゾートウェディングしようと思って。」

「うわぁ、ステキ。」

「私、6月生まれだから、ジューンブライドにする予定なの。ブーケ、あおいちゃんに投げるから、絶対、取りに来てね。」

「え? いいんですか?」

「自分ですっごいの作るから。ちゃんと受け取ってね。」

「はい。」


陽奈さんとした、そんな約束も守れるかどうか。

って言うか、もちろん、行ってみたいし、ブーケもすごく嬉しいけど、私、「ニセ彼女」なのに、そこまで介入していいのかな?


陽奈さんのウェディングドレス姿は間違いなくキレイだと思うけど、須賀くんにはきっとキツいよね。

大丈夫なのかな。

ちょっと心配。

どうしたって、複雑な気持ちになっちゃうよね.........