その時だ、チャイムが鳴った。

ピンポーン…
「ちょっと…こんな時に…?困るけど!」

しかしそっと覗き窓を見た次の瞬間、美羽は扉を開け放ちそこに居た人の腕の中に飛び込んだ。

「和希…和希ぃ…」
「ただいま、美羽」
「……ーッ!」

背中に腕を回して美羽は胸に顔を埋めた。そんな美羽の背中をそっと撫でた和希はごめんと呟いた。そっと離れ見上げるとにこりと笑いかけた。

「おかえり、和希」
「ただいま」
「お帰り…でいいんだよね?」
「たぶんね」

お互いが笑い合い中に入った。夕飯の仕上げに入りすぐに出来た。コトリと前に置くと和希は笑いかけた。