「ううん…何?」
『退職…なったって聞いて…』
「そっか…」
『そっかって…まだだめ?』
「…こんな使えないスタッフより後輩育てたらもっといいだろうし」
『今からそっち行っても良い?』

そう言われ乙夏は美羽の元を訪れた。1時間位してか…チャイムが鳴った。乙夏が到着したのだ。

「うーちゃん…」
「どぉぞ?」

そう、乙夏が言葉を失ったのには理由があった。いつもかわいくて、笑顔が絶えなかった美羽が全く違う人に見えたのだ。顔色も悪く、窶れ、疲れと悲しみから一気に痩せてしまったのかと思うほどだった。

「うーちゃん、プリン買ってきたよ?食べよ?」