言い終わるとティナはシーツにくるまってしまった。
そう、『この世界』で消えると言う事は即ち『消滅』を意味している。再生までに100年…もしくはそれ以上の年月を要するのだ。しかも再生前の記憶は持ち合わすことは出来ないのだ。観るもの、出会う人全てが初めましての世界となる。どんな幼い子でも周知の事実であった。

横目で見ながらピエドラは服を纏いギシリとベッドに腰かけた。

「ティナ?話しよう。」
「嫌よ!」
「大事な話だ。」
「どうせ…また消えるとか…そんな事でしょ!」
「そうだよ。」
「なら聞きたくない!帰って!」
「アスタ プロント…」