女とおらんくて、ちょっと安心してる自分がおった



「久しぶり…」


「うん、久しぶり」


「「…」」


あたしたちは気まずい雰囲気



「拓人と、付き合ってんの…?」



先に口を開いたのは春馬



「いや、ちが…「そうやとしたら?」



あたしの言葉を遮るかのように拓人が淡々と言った



「ちょ、拓人…「こいつのこと捨てて、今更返してとか言わんよな?」



なぜか、拓人がかっこよく見えた



「…ごめん


じゃーな」


「おい、春馬…!!」


春馬はあたしたちと目を合わすこともなく、走り去っていった


その後を春馬の友達が追っていった



「勝手に言ってごめん…」


拓人は我に返ったようにハッとして謝ってきた



春馬のことが好きなんやったらあんなん言われたら怒るはず



けど、怒りの感情がこみ上げてこうへんのはなんで…?


春馬のこと、まだ好きやと思うのに…



「うん、いいよ。


はやく帰ろ…?」



「おう」