好きとか絶対ありえへんっ

拓人があたしに投げたのは、拓人のパーカー


まさか、気遣ってあたしにパーカー貸してくれてんの…?


「…ありがと」


あたしはボソッと呟く


「おう。



そろそろ帰るか」


「うん!」

あたしたちは、今日でたくさんの思い出ができた公園を後にした



ーーーー



「拓人寒くないん…?」


「俺は元々厚着やから大丈夫」



とか言ってるけど、拓人トレーナー1枚しか着てないやん。


ほんまに大丈夫…?


「大丈夫やから」


あたしの心情が読めたのか、拓人が笑顔でそう言った



「ありがと」


「今度アイスおごってくれたら許したる!!」


「なんでやねん!」


あたしは軽く拓人の肩を叩き、2人で笑い合った



「歩夢…?」


「え…」



時が止まったかと思った。


周りの音が一瞬で聞こえへんくなった。


なぜか涙が溢れそうになった。


「春馬…?」


あたしの前には、春馬が立っていた



春馬の隣には男の友達がおる