確か中学二年生の時に幸希君が奈美に告白して付き合った



イケメンの部類に入るけど、奈美とのラブラブ度は、見てるこっちも恥ずかしいぐらい。


だから、誰も奈美にも幸希君にも告白せえへん


「ん、了解」




「歩夢は坂下君と帰れば〜?」


奈美はお弁当を食べ終わったのか、机の上にお菓子を出しながら言う



「絶対嫌や。


いっつもあたしの言うことにつっかかってくるし」



奈美の言う坂下君とは、坂下拓人(Sakashita Takuto)のこと。


小中高と一緒で腐れ縁のようなもの。


小学校のときはちびで泣き虫だったくせに、今は身長も伸びて髪も茶色に染めてて、制服は着崩しまくり。



おまけにピアスは少なくとも3つは空いている



それに中学三年生から無駄にいけめんになった。


拓人が廊下を通ると、女の子たちは黄色い声を漏らす。



確かにかっこいいことは認める。




やけど惚れる意味は理解不能


あんなやつ好きとか言う意味がわからん