好きな理由。

 『どうした?』
 翔に尋ねられる。


  「ううん」
 

        また嘘をつく。

 『そっか。』

 私は一人で席についた。

 すると、私に聞こえるように夢羅が話しているのが聞こえた。
 ....女子ってめんどくさい。

それでも卑怯な私は耳を澄ませて聞いていた。
 



 
 『ーーーーこうすればあいつら別れるよ。』

 聞きたくなかったな。
するとクラスメイトの一人芽唯が声をかけてきた。

 『ねぇ、一緒に遊ぼ!』 
  
       正直信じれなかった。また、裏切られるかもって。

 「.....どうして私?」

 『だって、友達でしょ?夢羅との間に何があったかは知らないけど、すごく寂しそうな顔してるから。』

 「っ」
 『だから支えになればなって。』

 それから、芽唯と一緒にいることが多くなった。

何でも相談に乗って的確なアドバイスをくれる。すごくいい人で私は知らず知らずのうちに心許していっていた。