母親が、家を出て半年近くなり自分も中学2年生になって少し落ち着いた。

ある日の休日、ひとつの電話が入った
親父の口調と、表情から母親の事だと分かった。

電話のあと、親父が警察署行くぞって。
急すぎてびっくりした、姉と妹が騒ぎ始めて俺が疑われた。
何もした覚えはない、親父が僕だけ連れて警察署にむかった。行く途中の車の中何があったのか聞いた。


親父 「あいつ(母親)が、死んだ。」



言葉が出なかった。

警察署について、署の人に霊安室に連れていかれて。死体を見た。

紛れもなく母親だ。霊安室から出て担当の人と話しをして。
死因や離婚した経緯聞いたり言ったりした。
家を出てから酒の勢いが一気に上がったらしい、酒を飲み眠るように死んだと聞いた。

天国にも地獄にも行けないだろうなと思った。
1つ大きな問題があった、それは遺体の引取り先がないことだった。
母親の親、も引き取る気は無い、そんな人知りません。の一点張りだった。

うちも当然引き取る気はない。
結果無縁仏に入ることになった。身寄りがない人の墓場らしい。
母親が死んだことは学校にも知らされた、校長先生とはいっぱい話をした。
不思議と母親が死んでから一度も涙が出てない学校側は、それを気にしてたらしい。

「殺そうとしてた人が死んだ。ただそれだけ」
と言って、終わった。