その楽譜は


それから授業を受けていたけど、やばい。
気持ち悪い。
きっとあの夢を見たからだ。

そこにいるのに、届かない手。

目を瞑れば蘇る光景。
大好きだったあの人は、もういないんだもん。
悲しげに鳴く鳥のようにあの人は去っていったんだもん。
あんなことになるくらいなら、わたしが…。
「…さん、早乙女さん!」
「は、はい!?」
ハッと我に返ったわたしは、普段より高い声が出てしまって一斉に振り向かれた。
やだなあ。
だって、ここ1番後ろなんだもん。