家に帰り、ソファにダイブする。

「瑠樹ちゃんどーしたの?」

と、菖蒲ちゃんが覗き込む。

初めてのことで戸惑ってるんだ。

菖蒲ちゃんの時もそうだった。

たらい回しにされていた私を

見捨てずにおいてくれて

ご飯も食べなかった私に

毎日作ってくれて

「私ね、今日……友達できたの」

「あら、!瑠樹ちゃんに友達!どんな子なの?」

嬉しそうにする菖蒲ちゃん。

寝ていた身体をおこし

「一人はね、可愛くてふわふわしててもう一人はね爽やかででも彼もふわふわしてるの。

私……、眩しくてキラキラしてる二人の笑顔が

好きになっちゃったの。

ここんとこがね、きゅーってするの」

そう、胸を抑えると

菖蒲ちゃんが私の手の上に手を重ねてきた。

「それはね、初めての感情だからよ。ポカポカするでしょう。きっとすぐに、わかるわ」

ポカポカ。

ねぇ、わたしにもわかるのかな。

これがなんなのか。