「おぅ、そりゃひでぇ。」 なんて言って飛び起きた多門を見て、師匠はこう言った。 「藤堂くん。水谷くん。 …僕は、京の町に行こうと思っている。 君たちと離れるのは少し心細く感じるが、僕にはしなければならないことがあるんだ。 出発は、明日の午前4時。 見送りに、きてほしいな。」 …京の町。 …しなければならないこと。 …きっと、妹を探しに行くのだろう。