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とんでもない宣言をされたけど、そんなこと言ってられないの。
だってそのまんま、テスト尽くしの魔の1週間半に突入したんだもん。
一夜漬け派のあたしにはテスト期間、全然暇なんかないからね。
学校に来るまでも、頭の中英単語まみれだよ。
下駄箱にローファーをしまってたら
「芙祐ちゃん、おはよう」
って、慶太くんだ。
「おはよー」
あ、今さら気づいた。
慶太くんはあれから毎朝あたしに挨拶してる。
「今日は普通科は英語?」
「うん。慶太くんの英語力ちょうだい」
「はは、いーよ」
ってあたしの頭をポンポン。
やばいやばい、いま叩かれたら単語こぼれるからね。
「……邪魔」
ひくーい声が後ろから。
ヤヨだ。
挨拶する間もなく、先に行っちゃった。
ヤヨとはずぅーっと喋ってない。
「……あたし平和主義なんだけどなぁ」
「何?弥生くんと喧嘩してるの?」
「喧嘩……かなぁ?喋ってないだけだけどね」
「早く仲直りできるといいね」
「そーだねー」
って言ってる間に予鈴が鳴った。
眠くて眠くて階段のぼるのダルイけど、今日でテストは終わりだから。
頑張ろっと。



