「ちゃんと揃えろ。」


「口うるさい猫ちゃんめ!」


ぐしゃぐしゃ、っと俺の髪を乱す。


「やめろ」



毎日毎日。猫とか、犬とか。俺をなんだと思ってんだよ。



透き通る肌。くっきりとした二重。
口角の上がったぷっくりとした唇。
無邪気な笑顔。全部目の前。



俺は赤面を隠して、空を見上げる。快晴。



あーあ。芙祐は。



「……芙祐はあいつのことどう思ってんだよ?」