散り始めた桜並木を通りながら。
遠回りの末、家に着いた。



家で遊ぶのは久しぶりかも。



「慶太くん、これ好き?」



芙祐ちゃんはカバンからお菓子をいくつも出した。
甘いの本当に好きだよね。
特に……


「あれ?今日は抹茶ないんだ?」



珍しいね。そういったら。



「うん。ブーム去ったんだ」



まるで独りぼっちになったみたいに。

なんでそんな顔すんの。




……芙祐ちゃんは、俺だけを見れる?