そんな流れもあって、先生は両手に抱えてたプリントを持ち帰ってたね。
それと、このクラス。
みんな帰るの異常に早いね。
もう誰もいないんだけど。
二人きりの教室。
久々かも。
なんとなく、二人で窓の外を眺めてた。
この寒い中、サッカーなんかよくできるね。
そんな会話しながら。
窓の景色にも飽きてきたけど。
放課後の教室ってなんかよくない?
窓際の壁にもたれながら、横に並んだ。
「ふたりっきりだね?」
改めてそう言った芙祐ちゃん。
俺にぴっとり。
「くっつきたいの?」
「くっつきたいの」
はは。
可愛いやつ。
「慶太くん。さっきのもっかいやって?」
芙祐ちゃんの大きな目が、俺を見つめたまま
にっこりと笑みを浮かべてる。
そのお願い顔、いいね。
「何を?」
「うしろから、ギュッ」
そんなの、お安い御用。
ぎゅっと抱きしめると、今日も髪から花の匂い。
俺の腕を、小さな手がきゅっとつかむ。
「けーいたくん」
そのままの格好で、俺の顔の方を振り向いた、芙祐ちゃん。
あー、あれだね。
唇。奪いにくるんでしょ?
ひょいっと逃げてみた。
可愛い子っていじめたくなるじゃん。
「あ」
何で逃げるの?って、不満顔だね。
くすくす笑って、その顔を眺める。
くるり、俺と向き合って、背伸びをはじめた。
がんばれ、残念、届かない。
「もう、いじわるー」
「ははっ」
その不満顔の頬にそっと手を添えた。
顔のすぐそば、至近距離で一旦止まる。
1、2秒見つめてからキスされるの、芙祐ちゃん好きだよね。
「……んっ」
ほら、その声。
可愛すぎ。
……ガタン
芙祐ちゃんを壁側に、優しく押し付ける。
息、もっと乱してよ。
「ぷはっ」
あ、逃げられた。
芙祐ちゃんは真っ赤な顔を両手で覆う。
「―――。こんなの……キスじゃない……っ」
失礼だね。
可愛い可愛いゆでだこさん。
「でも……もっとしたい」
ピンクのグロスが乱れた小悪魔に。
いま。唇、奪われた。
それと、このクラス。
みんな帰るの異常に早いね。
もう誰もいないんだけど。
二人きりの教室。
久々かも。
なんとなく、二人で窓の外を眺めてた。
この寒い中、サッカーなんかよくできるね。
そんな会話しながら。
窓の景色にも飽きてきたけど。
放課後の教室ってなんかよくない?
窓際の壁にもたれながら、横に並んだ。
「ふたりっきりだね?」
改めてそう言った芙祐ちゃん。
俺にぴっとり。
「くっつきたいの?」
「くっつきたいの」
はは。
可愛いやつ。
「慶太くん。さっきのもっかいやって?」
芙祐ちゃんの大きな目が、俺を見つめたまま
にっこりと笑みを浮かべてる。
そのお願い顔、いいね。
「何を?」
「うしろから、ギュッ」
そんなの、お安い御用。
ぎゅっと抱きしめると、今日も髪から花の匂い。
俺の腕を、小さな手がきゅっとつかむ。
「けーいたくん」
そのままの格好で、俺の顔の方を振り向いた、芙祐ちゃん。
あー、あれだね。
唇。奪いにくるんでしょ?
ひょいっと逃げてみた。
可愛い子っていじめたくなるじゃん。
「あ」
何で逃げるの?って、不満顔だね。
くすくす笑って、その顔を眺める。
くるり、俺と向き合って、背伸びをはじめた。
がんばれ、残念、届かない。
「もう、いじわるー」
「ははっ」
その不満顔の頬にそっと手を添えた。
顔のすぐそば、至近距離で一旦止まる。
1、2秒見つめてからキスされるの、芙祐ちゃん好きだよね。
「……んっ」
ほら、その声。
可愛すぎ。
……ガタン
芙祐ちゃんを壁側に、優しく押し付ける。
息、もっと乱してよ。
「ぷはっ」
あ、逃げられた。
芙祐ちゃんは真っ赤な顔を両手で覆う。
「―――。こんなの……キスじゃない……っ」
失礼だね。
可愛い可愛いゆでだこさん。
「でも……もっとしたい」
ピンクのグロスが乱れた小悪魔に。
いま。唇、奪われた。



