重荷になるだけの話なんかできるわけがない。


他の男と仲良くたって、特別なのが俺1人なら十分すぎる。



「相談てか、明日の小テストのこと思い出してただけだから」


まぁ、これは本当に憂鬱なんだけど。



「テストあるの?なんの教科?」


「物理。苦手なんだよね」


「物理ならうちのクラスも小テストあったよ」



「まじで?同じ問題かな?」


「まだテスト返ってきてないけど、問題思い出せると思うよ」


うちで対策していく?ってニコニコ顔で誘われた。



「じゃあそうしようかな」



芙祐ちゃんの部屋に着いて、物理の教科書を開いた。
うーん、とか唸りながら。
一生懸命、俺のために問題を思い出してくれている姿。





「大好きだよ」


「何、いきなり?」


目をパチパチさせて、だんだんにやけた。
照れたね、芙祐ちゃん。




「集中しないと赤点だよ、慶太くん」



「はいはい、頑張るよ」




失いたくないから縛らない。
頭ではよくわかってる。